春の夜 黒く光る一本道

ついつい独り言が多くなってしまうのは
華の金曜日、アルコールによって久々に解放された体が心地いいからだ
くちとも周辺の筋肉も緩んで
胸の奥からしゅわしゅわと立ち上る高揚感に押され、自然と鼻歌が漏れ出てしまう
アルコールは肉を柔らかくすると言うけれど、きっと人間の身体の肉も、脳までも柔らかくする効能があると思う

アスファルトは雨で濡れて黒く光っている
たまに、少し悲しい時に通る道を、今日は意気揚々と歩いてみようと、大通りから逸れて、左に曲がった
何度か、居た堪れない気持ちになった夜、泣き声を噛み殺しながら帰った一本道
今日は雨で濡れて、いつもと違う雰囲気をまとっている


土の匂いがする気がする
穏やかで、とても静かなのに怖くなくて、一旦泣いている姿を見せたからか、なんでも包み込んでくれるような、そんな気がする一本道

しとしと雨が降っている

今日はいい日だった
高校時代の友人と会い、私の話を沢山聞いてもらった
みんなの話にしようとしても、何度も戻されて、話を聞いてくれた
人を楽しませるのが会話だと思っていたけど、
相手は私の本心を知ることに喜びを感じてくれていた

この間帰省した時に、祖父が、明日は明るいと言っていた
心配させて情けないよな
情けないけど、ありがたいよな
ださいけど、弱いのを認めないといけない

何があったって、明日は続いていく

私は、周りのためにも、自分の明日を作っていかねばならない

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